電動ハンドリフトのススメ

電動ハンドリフトのススメ

製造業や倉庫・運送業に携わる人は、人力で運べないような重たい荷物を運搬する事が多々あると思います。 そこで便利なのがハンドリフト。免許(運転技能講習)や色々なメンテナンスが必要なフォークリフトと比べると、免許不要で誰でも操作できて小回りが利くハンドリフトは様々な場面で活躍します。

フォークリフトだと車両式になるので正確なパレット移動には技術を要しますが、ハンドリフトだと正確に移動させることも簡単。小回りの利かない狭い場所にて特に力を発揮します。

ハンドリフトの使い方

①ハンドリフトには2本の爪がついており、これをパレットに差し込みます。

※パレット:荷物をまとめて載せる台のことで、フォーク爪を差し込むための隙間があります。パレットの上に荷物を載せることで、フォークリフトやハンドリフトによる運搬作業が可能になります。単に積載する座布団の役割をする平パレットのほか、側面に板や網が取り付けられた折り畳み式のボックスパレットなどがあります。

②爪を持ち上げ、パレットを浮かします。

③ハンドリフトは基本的に引いて動かします(前に押して動かすと、ハンドルが左右に取られてグラグラしてしまうため)。

④荷物を置く際は、少し押したりして位置を調整し、爪を下ろしてパレットから爪を抜きます。

手動と電動の比較

手動の場合、爪を上げるためにはハンドルを何度か上下させて油圧で持ち上げるタイプが一般的です。爪を下げる際はレバー部分を握れば油圧が開放されて爪が下ります。

一方で電動式の場合は、電動で爪を上げ下げすることが可能で、移動もバッテリーの力で駆動するので作業が非常に楽になります。

最大積載量は1500kgのものが最も一般的ですが、700kg積から5トン積までさまざまなタイプが用意されています。 数百キロの荷物を運ぶことが多い場合は、手動よりも電動のほうが作業効率が圧倒的に高くなります。

荷物の運搬・保管環境に応じて多種多様なハンドリフトが販売されているので、使用状況似合ったものを選ぶと良いでしょう。

ハンドリフトで運搬するときの注意点

パレットを破損させないように注意

ハンドリフトの爪の厚さがパレットの隙間に対して大きすぎると、そもそも爪をパレットに差し込めなかったり、無理に差し込んでパレットを破損させたり、爪を差し込んだものの抜けなくなったりするので注意しましょう。 また、ハンドリフトの爪の下部には車輪がついていますが、パレットの下部に車輪が乗り上げた状態で持ち上げると、パレットの下部が破損する場合があります。

爪の上げすぎや下げすぎに注意

運搬の際、爪を高く上げすぎると重心が高くなり不安定になります。一方で、運搬の際に爪を下げすぎると、軋んだパレットが地面と擦ってしまったりします。いずれも運搬がスムーズに行かなかったり転倒したりする恐れがあるので、丁度よい高さまで爪を上げたうえで運搬を行いましょう。

爪はしっかりと刺す

パレットへの爪の差込が不十分だと、荷物が不安定になって荷崩れの原因になります。また、複数のパレットを一緒に持ち上げることは避けましょう。複数のパレットが敷き詰められた上に荷物がある場合、パレットに爪を差し込む際に、奥にある別のパレットまで差し込んでしまうこともあるので、注意しましょう。

移動の際は、壁などに挟まれないように

上述のとおり、ハンドリフトは基本的に引いて動かしますが、重量物を移動させるときは慣性の力が働いてうまく停止できず壁などに挟まってしまう可能性があります。 緊急停止機能がついているタイプが大半ですが、購入前に念のため非常時の機能について確認しておくとよいでしょう。
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