より良い産廃コンテナをお探しの方へ

より良い産廃コンテナをお探しの方へ

産業廃棄物や建設廃棄物nの処理に活躍するコンテナですが、特にコンテナを多く使用する事業所様においては、消耗品とはいえできるだけ頑丈なものを使用したいところかと思います。

現場では様々なコンテナが使用されていますが、現物を見ると、中にはベコベコに変形して破損しかけているものもあったりします。作業時にコンテナが破損すると、大きな事故につながる可能性もあります。

破損しかけのコンテナ

頑丈なコンテナは事故の可能性を下げるだけでなく、耐用年数が長くなりますので、それだけ買い替えサイクルが長くなり、長期に亘るほどコストを大きく削減することができます。また、資材購入を担当されている方の負担も減らすことができます。

こういった背景もあり、より頑強な構造にするために、各コンテナ製造メーカーによって様々な工夫をしています。ここでは、コンテナ選定の際に役立つ頑丈なコンテナの見分け方を紹介しようと思います。

※産廃コンテナは、同じ商品でも「産廃(建廃)ボックス」「バッカン」「鉄箱」など様々な呼称があります。この記事では”産廃コンテナ”という記載で統一します。

コンテナ強度にもっとも影響があるのは、使用鋼材の板厚

産廃コンテナには、業務に使用していくなかで様々な応力がかかります。内容物の重みによって底や側壁に応力がかかったり、フォーク差込口にツメがあたったり、クレーン玉掛け部にも力がかかったりします。

そのため、コンテナに使用される鋼材の厚みによって、コンテナ強度が大きく左右されます。もちろん鋼材が薄いほうが価格は安くなりますが、鋼材が厚いほうが強度が高くなります。鋼板の厚みは、写真や見た目では分からない部分になりますので、選定の際に気になる場合は、製造メーカーに確認しておくとよいでしょう。

コンテナの鋼材として使用される鋼板の厚みは主に、2.3mm・3.2mm・4.5mm・6mmです。コンテナの大きさによって、使われる鋼板の厚みは変わってきますが、1~3立米のコンテナの場合はおもに2.3mmもしくは3.2mm厚が使われます。

▶こちらの記事もどうぞ:産廃や建廃を保管・運搬するためのコンテナサイズ

他にも、コンテナのサイズが大きい場合は、厚みだけでなく高張力の鋼板を使用している等、鋼材にもコストをかけている使用のものがあります。

鋼板の厚みで強度はどれぐらい変わる?

鋼板の厚みごとに強度を計算するためには、「断面二次モーメント」を計算します。断面二次モーメントとは、曲げモーメント(端的に言うと、曲げる力)に対する部材の変形のしにくさを表した量のことです。

同一鋼板の厚みごとの断面二次モーメントを比較する場合、板厚の3乗で計算します。 2.3mm厚の場合、3乗した数は12.2。3.2美mm厚の場合、32.8となります。3.2mm厚の鋼材だと2.3mm厚よりも2.7倍ほど変形がしにくくなる計算になります(あくまで簡易的な計算となります)。

コンテナに重たいがれきを入れる場合など、鋼材に大きな負荷がかかりますので、耐用期間を延ばすには厚い鋼板を使ったコンテナを選ぶと良いでしょう。

考慮しておきたい内容物の比重

産業廃棄物の種類によって、容積ごとの比重換算は異なります。まず基準として、水の場合は1立方メートル(1立米)あたりの重量は1トンになります。

マクロ的な重量を把握するための参考値となりますが、比重が軽いものでは、繊維くずで0.12トン、紙くずで0.3トン、木くずで0.55トンになります。

一方で比重が重いものでは、廃電池類だと1トン、汚泥で1.1トン、金属くずで1.13トン、アスファルト・コンクリートがらで1.48トンになります。

想定しているコンテナ内容物の重さによって、大きく荷重が変わってきますので、比重が重い種類の産業廃棄物を取り扱う場合は、できるだけ頑強な構造を選ぶほうがよいでしょう。

コンテナの構造によっても頑丈さが変わる

産廃処理業務において、コンテナに負荷がかかりやすい場所がいくつかあります。例えば、フォークリフトを使ってコンテナ運搬する場合、フォークリフトのツメを差し込む部分は負荷がかかりやすくなります。これを考慮して、メーカーによってはコンテナの差込口に補強を加えていたりします。

フォーク差込口

また、クレーン作業においては吊り用金具を取り付ける部分に負荷がかかります。そのため、コンテナのこの部分がしっかり溶接されているか、弱い部材を使っていないか確認しておくと良いでしょう。

他にも、コンテナ内容物が重たい場合は、コンテナ底面や側面への負荷が高くなります。変形や破損を防ぐため、側面に補強を加えているタイプのコンテナもあります。

アームロールで引っ張り上げるタイプのコンテナ場合は、アームのフックを引っ掛ける部分や、底面にコマ(ローラー)がついていたりします。この部分にも負荷がかかりやすくなりますので、各社頑強な構造で設計がされています。

まとめ

コンテナは一見、外観に大きな違いはありませんが、厚みや構造などによって耐用年数は大きく変わってきます。見た目が似ていても、耐用年数が大きく変わってきますので、長い目で見るとコストに大きな違いが出てきます。

産廃処理業者様におきましては、現在お使いになっているコンテナの状況を確認してみて、もし想定よりも買い替えサイクルが早かったり、破損が多い場合は、より頑強なものに変更するのもおすすめです。

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