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電動フォークリフトの動力源となるバッテリーにはもちろん寿命があります。寿命に達したバッテリーは、交換が必要になります。寿命に達して稼働ができなくなると業務の遅延や停止にもつながるため、計画的に交換を依頼したいところです。
そこで気になるのが交換するバッテリーの値段ではないでしょうか。フォークリフトのバッテリーは一般的な車のバッテリーに比べ値段が高額となるため、特に稼働台数が多い事業者様の場合は予め相場を確認し、できる限り見通しを立てておきたいところだと思います。
そこで今回はフォークリフトのバッテリーの値段や寿命について解説します。主要な純正バッテリーの相場も一覧でも紹介していますので、バッテリーの値段を知る参考材料にしてください。
代表的な電動フォークリフトの純正バッテリーの種類と相場
電動フォークリフトはバッテリー(主に鉛蓄電池)を動力源にして動いています。バッテリー式はガソリン式のフォークリフトと比べ排ガスが出ない為、食品や飲料関連その他排ガスを出せない屋内での作業で好まれる傾向にあります。
一方でバッテリーが寿命に達すると、交換が必要となります。 車両ディーラーに問合せて純正バッテリーを新品に交換する見積もりを取るのが一般的な流れですが、気になる値段の相場から見ていきましょう。
純正バッテリーの値段の相場は容量によって変動する
以下のリストは、トヨタ車のバッテリーを純正品に交換する際の値段を一覧にした相場表です。
※あくまで参考値となりますので、実際に見積もりした場合と差がでる場合がありますこと、ご了承ください。
★トヨタの代表的車種の場合
①リーチ型
・7FBR10/13(純正容量 201Ah、240Ah)…約 60 万~70 万円程
・7FBR14(純正容量 210Ah)…約 62 万円程
・7FBR15/18(純正容量 280Ah、312Ah、370Ah)…約 84 万~110 万円程
・7FBR20/25(純正容量 390Ah)…約 110 万円程
②カウンター型
・7FB10/14(純正容量 330Ah、400Ah、485Ah)…約 93 万~136 万円程
・7FB15/18(純正容量 400Ah、485Ah)…約 112 万~136 万円程
・7FB20(純正容量 450Ah、565Ah、600Ah)…約 126 万~170 万円程
・7FB25(純正容量 565Ah、600Ah)…約 160 万~170 万円程
フォークリフトは立ったまま運転する「リーチ型」と、座って運転する「カウンター型」の2種類に分けられます。 大まかに、バッテリーの値段はリーチ型なのかカウンター型なのかで変わってきます。これは一般的にカウンター型の方がバッテリーの容量が大きくなるためです。
バッテリー容量が小さいほど値段は安くなり、大きいほど値段は高くなります。 上記のとおり、バッテリーの価格は60万~170万と、一般的な車のバッテリーに比べて値段が非常に高額であることが分かります。
バッテリー交換にはまとまった金額がかかるため、できることなら複数社に相見積もりしておき、総合的に判断することをお勧めします。
バッテリーの寿命はどのくらいなのか?
では、交換の目安となるバッテリーの寿命はどれくらいなのでしょうか? 一般的にバッテリーは1,200サイクルが寿命の目安とされています。1サイクルは「満充電してから放電しきるまで」を意味します。
例えば1日に1サイクル、年間稼働日300日とすると、約4年が寿命の目安となります。(1200サイクル÷300日=4年)
注意しておきたいのが、バッテリーはメンテナンスを怠ると寿命が短くなってしまうことに。バッテリーを「生物(なまもの)」に例えるバッテリーメーカーもいるほど、管理やメンテナンス状況によってバッテリー寿命が大きく左右されます。
当社が取り扱うバッテリーではないですが、メンテナンスを怠った結果「わずか1年で寿命をむかえてしまった…」といった事例も耳にしたことがあります。
一方で適正にメンテナンスすることで、目安の4年以上長持ちした事例もあり、日頃のメンテナンスや管理がいかに大切かが分かります。 バッテリーの寿命が伸びれば、それだけフォークリフトにかかるコストが抑えられるため、経費削減にも効果的です。
バッテリー寿命については、以下の記事も参照ください。
◎フォークリフトのバッテリー耐用年数について
バッテリーの寿命を伸ばすためのポイント
では、バッテリーの寿命を伸ばすにはどのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。
1.バッテリー液の量を適正に保つ
2.バッテリーを頻繁に充電することを避ける
3.バッテリーの過放電を避ける
4.バッテリー上面を清潔に保つ
まずバッテリー液の量を適切な状態に保つようにしましょう。
例えば、バッテリー液が少ない状態でフォークリフトを使用すると、バッテリー内部の温度上昇や、補水が不十分でバッテリー極版がむき出しになることで適正な容量が引き出せなくなる恐れも有りバッテリー劣化の原因に繋がります。
定期的にバッテリー液(精製水)を補充して、適切な量をキープしてください。また、液量が多すぎても、漏れ・吹き出しに繋がる恐れがあり、バッテリーボックスやその他を錆びらせる原因にもなります。
またバッテリーを頻繁に充電するのも良くありません。バッテリーの酷使によって頻繁に充電をおこなうと、その分バッテリーに負担がかかり、寿命が縮まってしまいます。
以下のグラフは、実際に短命化を引き起こしたバッテリーの使用状態の例です。緑の線が温度、オレンジ線が電圧で、一日2回以上の受電や随所で継ぎ足し充電の実施が見られます。
※「継ぎ足し充電」とは、昼休憩中にちょこちょこ充電す両な行為を指します
また、電圧の低下スパンが短く、頻繁な充放電によって液温の上昇も見られます。
バッテリーの全容量が30~35%になったら充電するようにして、出来る限り継ぎ足し充電は避けるようにします。長時間運転した後はバッテリーが高温になるため、電解液温度が50℃を超えた場合は40℃程度までクールダウンさせてから充電しましょう。
反対に、バッテリー残量が少なすぎる状態=過放電も寿命を縮める原因です。全容量の20%以下を下回らないよう注意してください。
最後に、バッテリーの上部が汚れていると、汚れによって自然放電がおこりバッテリーが劣化してしまいます。1~2週間に1度はバッテリー上面清掃を行い、清潔な状態を保つようにしましょう。
ホコリなどの汚れのほかに、バッテリーの端子付近や表面に白い粉が付着する場合もあります。これはバッテリー液(希硫酸)が漏れ出して気化し、再結晶化した硫酸鉛であり、腐食やバッテリー放電性能の劣化を引き起こします。当社ではバッテリークリーナーも取り扱っております(クリーナー商品ページはこちら)ので、必要な場合はお問合せください。
純正バッテリーと同等品質で価格も抑えられる。「GB Traction Battery」のご紹介
上記の通り、電動フォークリフトのバッテリー交換には大きなコストがかかってしまいますが、そこでお勧めしたいのが「GB Traction Battery」です。
純正バッテリーと変わらない高品質を保ちながら、メーカーディーラーでの交換時よりも最大で40%ほどコストダウンが可能となります。もちろん、中古品や再生バッテリーではなく、新品です。
なぜ高品質でありながら価格を抑えることができるのか?
GB Traction Batteryは、国内工場でアッセンブリ(組み立て)及び能力調整を実施しており、万全の状態で出荷されます。また、各種充放電試験を自社で実施し、純正バッテリーと同等品質であることを実証しています。
品質を保ちながらも、商流集約や作業効率を高めることで、純正バッテリーに比べ価格を抑えることが可能に。これまでの累計交換台数は20,000台以上(2021年3月時点)と、多くのお客様に安心してお使いいただける製品を提供しています。
EC(ネット通販)でのバッテリー購入は大丈夫なの?
最後に素朴な疑問としてEC(ネット通販)でバッテリーを購入しても大丈夫なのか?という疑問について解説します。
結論から述べると、ECでバッテリーを購入する場合は、価格ではなく「信頼のおける業者かどうか」を基準に購入を判断しましょう。
最近ではフォークリフトのバッテリーをECで販売するお店も散見されるようになってきました。値段が安いため少しでも費用を抑えたいと利用する方も多いですが、なかには品質検査を行わずに輸入品をチェックもせずにそのまま販売している業者も含まれています。
売りっぱなしの状態で補償やアフターサービスを実施していない業者も多く、信頼のおけるサイトや企業の商品か確認する手順は必須といえます。 決して安くない買い物だけに、多少値段が高くても信頼のおける業者のサイトで購入するのがおすすめでしょう。
長いスパンで見れば、質の高い商品を丁寧に使い続けた方が、適正なバッテリー寿命を全うし、コストを抑えることができます。
まとめ
今回は電動フォークリフトのバッテリーの値段についてご紹介しました。 電動フォークリフトのバッテリーは一定の期間を使用すると寿命を迎え、交換が必要となります。バッテリーの値段は60万~170万円程と幅が広く、容量によって価格が変化します。
バッテリー容量が小さいほど値段は安くなり、大きいほど値段が高くなる仕組みです。 また、バッテリーはメンテナンスを怠ったり、適切でない使い方が寿命を縮める原因になります。
具体的には、 1.バッテリー液の量を適正に保つ 2.バッテリーを頻繁にの過充電することを避ける 3.バッテリーの過放電を避ける 4.バッテリー上面を清潔に保つ の4つのポイントを押さえることが大切となります。
バッテリーの寿命が伸びれば、それだけ交換費用を抑えることができるため、普段から適切な使用を心がけましょう。